組織は、ある規模に到達すると、闇雲な成長過程とは別の、成熟したシステムで運動するようになる。
その意味で、企業におけるワンマンは、単にパーソナリティーの問題ではない。
成熟した組織の中で、成長過程の時代と同じ感覚の経営方針を捨てない人間が、おそらく結果としてワンマンになる。
というよりも、ワンマンは、むしろ「取り残された」人間で、皆がゆっくりと歩き始めているのに、一人だけ全力で突っ走っている哀れな存在であるのかもしれない。
リーダーは孤独だ。優秀でもそうでなくても。
成長期の基準で安定期の企業を引っ張ろうとする経営者がワンマンとみなされるのと同じように、戦時の指導力を平時に発揮する指揮官は、暴君として孤立することになる。